ひと夏寝かせ、円熟した秋の日本酒。ひやおろし

まろやかでフルーティな香りの、真澄のひやおろし。
時間と手間のかかる山廃造りで丁寧に醸しました。 

真澄のひやおろし

諏訪蔵杜氏 平林和之談

ひやおろしとは

冬に搾ったお酒を夏まで寝かし、秋になり外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃に
出荷するお酒です。

特徴

ひやおろしは、夏を越すことで角がとれ、酸がやわらかくなり、味がまろやかになっていきます。
真澄では、酸味を多く含み、熟成されるとより味わいが良くなる山廃造りで造りました。

今年のひやおろし

キレが良く、味がのるように造りました。
昨年は麹米、掛米ともに「美山錦」を使用していましたが、昨年より味にふくらみを出すために、
今年はまるく、味のあるお酒になる「ひとごこち」に麹米を変更しています。
お米の他、昨年の造りをふまえて、タンクから瓶に移す時期を早めたり、味や温度を頻繁に
確認して調整をしました。
今年も美味しく、綺麗に熟成した味に仕上がりました。

おすすめの温度

冷酒もいいですが、常温~ぬる燗も香りを楽しめるのでおすすめです。

歴史

代表取締役 宮坂直孝談

今では「ひやおろし」といえば秋のお酒ということで広く知られ、真澄の中では人気商品の1つになっています。
しかし、発売当初、社内からは大反発があり社外でも大問題を起こした苦い思い出のあるお酒でもあります。

約30年前まで、真澄には秋の季節商品はありませんでした。

弊社の夏と冬の季節商品はとても反響が良く、次に秋の商品を検討していました。
趣味の読書で日本酒の本を読んでいたのですが、その時出てきたのが「ひやおろし」という言葉でした。昔はひやおろしを出している酒蔵さんもあったようですが、その当時は聞くことが滅多になく、存在が薄れていました。そこで、ひやおろしを復活させようと思い立ったのです。
次に、味のコンセプトを考えました。秋は涼しくなり食欲も出てお酒も飲まれるようになります。旨みや濃いものが欲しくなる。そんな秋にぴったりなのが「山廃造り」でした。昭和初期以降、弊社では山廃を造っていなかったため当時の蔵人に相談したところ、以前行っていた伝統や技術を残すためにも復活を協力してもらうことができました。
この2つが繋がり、山廃造りのひやおろしを造ることにしました。
しかし、社内からは猛反発。当時の製造方法では2度加熱処理をします。そうすることで腐敗を防ぐことができるのですが、ひやおろしは冬に搾ったお酒を貯蔵する前に、1度だけ加熱処理を行います。当時の技術で1度だけの火入れだと、劣化や腐敗のリスクがとても高いのです。
ただ、その時の私は実績もあり自信があったため、反対を押し切って発売をすることにしました。

発売日の10月1日。
不運なことに、いつもなら涼しい10月に暑い日が続いたのです。恐れていた事態が起こりました。
商品が劣化・腐敗をしてしまったのです。大問題となり、商品は返品をしていただき全て回収。謝罪をしにひたすら各地を回り、蔵人が一生懸命造ったお酒の処分を顧客の叱責をいただきながら涙ながらに行いました。
もうこんなご迷惑を掛けられないので、翌年は製造が行われませんでした。しかし、それまで人気の季節商品を生み出してきた弊社の秋のお酒=ひやおろしという話は広がり、他の酒蔵さんは続々とひやおろしを発売し、ひやおろしは広まっていきました。

それから時が経ち2013年。止めていたひやおろしを復活することにしました。製造の技術や保存の設備が進歩したため、安全である保証ができたからです。
トラウマもあり不安の中での発売となりましたが、プロ向けの「日本名門酒会」の試飲会では1位になり、1ヶ月足らずで完売。大盛況となりました。

今では定番の商品となっていますが、過去にはこのような苦労や失敗もしていました。
お客様に安心して美味しくお飲みいただけるよう、これからもより良い酒造りに精進してまいります。
涼風が気持ち良い季節、秋の味を楽しみながらご愛飲いただければ幸いです。

ひやおろしに合うおつまみ

セラ真澄プロデューサー宮坂公美談

【 お野菜 】 長芋の千切り・・・
長芋に刻んだ焼き海苔+白ゴマ+お酢+お醤油をかける。
さっぱりとしているので残暑の9月におすすめです。
【 きのこ類 】 きのこの酒蒸・・・
米油できのこを炒め、塩・コショウ・お醤油で味付け。
きのこに火が通ったらお酒をかけて蒸す。
しそまたはネギを上からかける。お好みでにんにくを入れても美味しいです。
【 お魚 】 
秋刀魚や鯖の塩焼き、鰹のたたき。
鰹のたたきは刻んだセロリを上からかけるととても合いますよ。
【 お肉 】 
豚の生姜焼き。豚はロースがおすすめ。キャベツの千切りを添えて、レモンをかけてさっぱりと。