異常気象、乱れる世相、国際情勢の混沌など波乱万丈の日々ではありますが、とにもかくにも令和の御世が始まったのはこの上なく御めでたいことです。願わくは年を経るごとに、人々が美しく心を寄せて文化を育む日本と成って欲しいものです。
さて、真澄蔵元は新時代に寄り添う酒へと進化すべく、家伝の「七号酵母」への原点回帰、革新性高い酒質の開発、商品デザインの刷新といった改革に取り組んで参りました。それら諸々のお披露目が本格的に始まる2020年はまさしく勝負の時です。幸いしぼり始めた新酒の出来ばえは上々で、世界から日本へ集って盃を交わす人々の笑顔が今から目に浮かびます。
改めて日頃のご厚情に深く頭を垂れ、酒蔵を取り巻く方々の新年のご隆昌をお祈りいたします。

代表取締役社長 宮坂直孝 ・ 社員一同

改革の内容について


【七号系酵母への原点回帰】

私たちは酒造りに欠かせない微生物である酵母を七号系自社株(1946年に真澄諏訪蔵で発見された親株を元に社内で選抜を重ねた優良酵母)へ絞り込む挑戦を始めました。七号系酵母が生み出す調和のとれた酒で食卓を和ませることこそ蔵元の使命と考えたからです。現在達成率はおよそ95%。これからも淡々と優良酵母の選抜と醸造技術の洗練を続け、一日も早い原点回帰率100%を目指します。

【革新性の高い酒質の開発】

―食べ物の変化に合わせて、日本酒にも上質な酸が求められる時代が来ました。そんな中、2018酒造年度に黄麹菌と白麹菌を併用して試作した「すずみさけ」は柑橘を思わせる爽やかな風味が大好評。2019酒造年度ではさらに品質を磨きながら増産中です。

―大人の夕食たるもの、スパークリング日本酒で始まり⇒冷酒⇒燗酒⇒和のリキュールや蒸留酒で完結と成って欲しいと夢見ています。まだまだ量産には程遠い真澄のAWA酒ですが、日常の一杯としてお楽しみ頂けるよう工夫を重ねて行きます。

【商品デザインの刷新】

酒質革新と共に、私たちは3年前からデザイン刷新のプロジェクトにも取り組んで来ました。日本の伝統的な思想・形・色・言葉を大切にする若いデザイナー集団とタッグを組み、試行錯誤の末に生まれたシンボルマークは創業家の家紋であるつたの葉が酒盃に映る姿。これには伝統と革新の融合、七号系酵母が生み出す調和のとれた味わい、酒文化の世界発信という蔵元の想いが込められています。